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なぜバレンタインデーは恋人たちのイベントに?その歴史と日本独自の発展

心踊るバレンタインデー!意中の相手へ想いを伝える理由とは?

 

今年もバレンタインデーが近づいてきました。

バレンダインデーは「女性から男性に想いを伝える日」として広く知られています。

しかし、これは日本独自の風習であり、海外のバレンタインデー とは異なった独自の文化となっています。

今回は、バレンタインデーが日本で広まった経緯と独自の発展を遂げた理由について紹介します。

 

 

1.日本でも有名な聖バレンタイン司祭とは?バレンタインデー発祥の歴史とともに知ろう!

バレンタインデーの起源は、ローマ帝国時代(3世紀ごろ)のキリスト教の司祭「ウァレンティヌス(聖バレンタイン)」という人物の名前に由来します。

 

当時、ローマ帝国では男女は別々に生活をしていましたが、年に一度、2月15日に行われる「ルペルカリア祭」というお祭りのときだけは男女が一緒にいることができました。

 

「ルペルカリア祭」では、女性たちは名前を書いた札を桶の中に入れ、翌日、男性たちはその桶から札を1枚引きます。そしてペアとなった男女は、お祭りの間、一緒にいることが許されていました。

当時、このお祭りがきっかけでに恋に落ち、結婚する人が多くいました。

結婚にまで発展したことから、「ルペルカリア祭」がかなり人気の高いお祭りだったといえます。



しかし、当時のローマ帝国皇帝クラウディウス2世は、兵士に家族ができれば戦いの士気が下がってしまうと考え、兵士の結婚を禁止していました。

ウァレンティヌス司祭は結婚を禁止されて嘆く彼らを憐み、皇帝に秘密で結婚をとりおこなっていました。

 

その事実を知った皇帝は激怒し、皇帝の意向に背いた罰としてウァレンティヌス司祭を改宗させようとしました。それでもウァレンティヌス司祭は皇帝に歯向かい、愛の尊さを説き続けましたが、その抗議もむなしく、ルペルカリア祭前日の西暦269年2月14日に処刑されたのです。



後世の人々はウァレンティヌス司祭の勇気ある行動に感動し、彼を恋人の守護神として祀るようになりました。そして、司祭が殉教した日を「聖バレンタインデー」と呼び、彼の死を悼み、語り継いでいきました。



2.いち企業のコピーがきっかけ?日本で独自の発展を遂げたバレンタインデー

ウァレンティヌス司祭の死を悼む行事であった「聖バレンタインデー」ですが、14世紀ごろから恋人同士のイベントに変わっていきました。

もともとは男性から女性に贈ることが多く、チョコレートよりは花や手紙(カード)をプレゼントすることが一般的です。

 

日本にバレンタインデーの文化が伝わった背景には諸説ありますが、高級チョコレートメーカー『株式会社メリーチョコレートカムパニー』が広めたという説が有力です。

 

1958年(昭和33年)にメリーチョコレートカムパニーの社員宛にパリに住む友人からバレンタインデーを知らせる旨の絵葉書が届きました。

その絵葉書を読んだ社員は、バレンタインデーを自社の販促イベントへ結びつけられないだろうかと考え、実際に、都内百貨店で日本初のバレンタインフェアを開催しました。

しかし、当時はバレンタインデーという文化を知る人はほとんどおらず、思うように売上は伸びませんでした。

 

それを受けて翌年、ハート型のチョコレートへ「贈り手」と「受け手」の名前を入れられるように趣向を凝らした「サインチョコレート」を販売しました。

これが注目を集め、「バレンタインデーといえばチョコレート」というイメージが印象づけられ、バレンタインデーの認知度を高めました。

 

また、1950年代から60年代は、女性の社会進出が進み、女性のライフスタイルが大きく変化した時代でした。

「女性が男性へチョコレートを贈るとともに告白する」文化は、メリーチョコレートカムパニーが考案したキャッチコピーによって慣習となったともいわれます。

そのコピーが、「女性が男性に年に一度愛の告白ができる日」。

 

女性から想いを伝えることをあらわすそのコピーが、社会背景とあいまって当時の女性の心を捉え、今日にいたるまで浸透していきました。



日本独自のバレンタインデー文化は、当時の「女性の社会進出」の機運の高まりに影響を受けてたものでした。また、最近では、「愛の告白」のためだけではなく、友人や家族に向けてチョコレートをプレゼントすることが一般的になるなど、その時代の流行の影響を受けてますます独自の発展を見せています。

 

今年もいよいよ間近となったバレンタインデー。

次回はバレンタインデーに開催される、特徴的なイベントを紹介します。