S-Collection株式会社 イベント運営について

S-Collection株式会社の数百~数万人規模のイベント企画・運営・コンサルティング事業

「観光七夕」から学ぶ!時代を乗り越えて愛されるイベントづくりとは?

人の想いのバトンが継承される!仙台七夕まつり

杜の都仙台市が誇るイベントといえば仙台七夕まつりです。第二次大戦中の中断を経て、現在も市外から多くの来場客が集まる「観光七夕」として華々しく開催されています。七夕祭りが長い歴史のなかで、時代の流れとともに廃れることなく、人々に愛されつづけている要因を紹介します。

 

1.行政と民間が一体となってつくる「観光七夕」

仙台七夕まつりは、もとは明治以降に町内単位で行われたのがはじまりです。当初は子どもの成長や技能上達を願うことが目的でしたが、1923年の関東大震災からつづいた不況からの脱却を目指し、商店街が地域振興の一環として盛大に七夕まつりを開催したことが「観光七夕」につながっています。
現在では、「日本三大七夕祭り」や「東北三大祭り」の一角として、その地位を不動のものにしています。日本一スケールの大きい七夕まつりとしてメディアでも取り上げられ、全国から訪れるたくさんの観光客を魅了しています。
一般に七夕は7月7日に祝われますが、仙台七夕まつりは旧暦で日程を組むため、8月8日ごろに開催されます。これは明治時代に宮城県が七夕を含むお盆の行事を旧暦にあわせて行うと決めたことにしたがっています。
例年3日間、町は豪華な笹飾りと吹流しで彩られます。行政も観光資源として七夕祭りをとらえているため、訪れた人をもてなすイベントをほかにも開催しています。約1万6,000発を打ち上げる「仙台七夕花火祭」を皮切りに、動く七夕飾りという宣伝文句とともにはじまった「星の宵まつり」のパレード、戦国武将の伊達政宗を祀る霊廟の瑞鳳殿(ずいほうでん)のライトアップが行われます。
また、武将に扮して仙台・宮城のPR活動をしている「伊達戦国武将隊」が伊達家が居住していた仙台城跡でパフォーマンスを演じます。戦国武将好きに特に人気がある伊達政宗らをモデルに扮したこの伊達武将隊のほかに、日本各地で活躍する武将隊を招くことでさらにイベントの価値を上げています。

 

2.商店街が抱える課題と期待

仙台七夕まつりの巨大な飾りは誰がつくっているのでしょうか。こちらも仙台市が短冊を市内の各家庭に配布したり、有名なアニメをモチーフにした吹流しを作成するなど、行政が主体となってはたらきかけています。しかし、まつりの花形であるアーケードを彩る巨大な笹や吹流しの大半は商店と企業が中心となって製作しています。かつては各商店ごとに趣向を凝らした吹流しを手づくりしていましたが、最近では専門業者に発注することもあります。
実はこの七夕飾りの製作は商店や企業、特に近年仙台市に進出した事業者にとっては負担になっている場合があります。また、新しく進出した企業は企業ロゴをプリントすることで七夕飾りを企業広告ととらえることがあるため、古くから仙台市で商売を営む人が眉をひそめることもありました。
仙台七夕まつりのけん引役であった商店街の姿勢が変わったとしても、七夕飾りをつづけられているのは仙台市に留まらないイベントに拡大していることがひとつの要因といえます。東京の麻布十番商店街では毎年、「麻布十番仙台七夕まつり」が開催されています。また、仙台市仙台七夕まつりPRの一環として、2014年に台湾嘉義(かぎ)市で七夕飾りの展示が行われました。
「若い人が引き継いでくれたら」と話す人がいるように、やはり仙台七夕まつりを地域に残したいという地元の人々の思いがあるからでしょう。時代の変化を乗り越えるために成長してきた仙台七夕まつりが、これからも時代とともに変化していくことは明白です。

S-Collection株式会社は、時代にあわせて運営方法やイベント内容を進化させ、いつのときにも活気を生み出すイベントを企画、運営していきます。